各地にひっそりとたたずむ寺院は、寺院近在を中心とした檀家と呼ばれる信者を抱え、墓地を保有・管理しているものが多い。
これら小規模な寺院は、神社と異なり檀家以外には門を閉ざしている場合が一般的である。
これは他国には見られない日本独特の形態であり、神道が「死」を忌むという観念(穢れ)の違いから一種の棲み分けが進んだ結果である。
一方、近畿地方の大阪府や奈良県、京都府などにある著名な寺院は、信仰や観光の対象として広範囲に参拝客を集める。
長い神仏習合の影響により神宮寺や、仏教の仏も祀るとされる権現の存在もあって祈願対象としての社寺の境は極めて曖昧である。